作家・読書録



 ここでは私が今までに読んできて何か思うことがあった作家、並びに作品を上げていきたいと思います。



 1 【辻 邦夫】先生(故人)

 私が著作を読んだ作家の中で、最も特別な位置を占める作家です。書かれた著作は『背教者ユリアヌス』な
どが最も有名な代表作といったところですが、私の一番好きなのは『安土往還記』です。
 この作品は私の読んできた中での第一位。小説という物は基本的に大なり小なり娯楽要素が入りますが、こ
れにいたっては芸術です。そんなに枚数のない作品ですが、これを読んだ時に衝撃を受けました。私の座右の
書です。

 先生の著作の出会いは私がまだ中学生の頃、地元の本屋でふと書棚に目が止まったときです。なんとはなく
タイトルに惹かれ、買いました。その本は安土往還記ではありませんが、独特の世界に当時の私は誘い込まれ
ました。先生の著作の世界は、これは皆さんおっしゃいますがまさに独特で流麗です。この場では余り多くは
述べません。実際に読んでみて下さい。素晴らしいです。

辻 邦夫先生は99年7月に73歳にてお亡くなりになりました。先生に一度はお目に掛かりたかったのです
がそれは叶いませんでした。心よりご冥福お祈り致します。

2003/12/20


 2 【浅田 次郎】先生

 この方も私の中で、上記の辻先生に匹敵するウェイトを占める作家です。
 先生の著作は私の書き物の理想像ともいえます。代表作といえば『蒼穹の昴』、『鉄道員(ぽっぽや)』、
『壬生義士伝』、『プリズンホテル』などでしょう。・・・私には人を一言で評する才はありません。浅田先
生の世界、なんと言えばいいのか、これを書きながら言葉が上手くでてきません。暖かくて、切なくて、優し
くていじらしい。様々に言えるでしょうが、とりあえず読んで下さい。
 私はいつも先生の作品を読むたび涙がでます。個人的に代表作以外でお勧めは短編の『ラブレター』です。

 これは蛇足ですが、先生の作品はそのまま演劇向きの物が多いように感じます。日本人というのは笑いあり、
涙ありという浪速節が好きです。また演劇は特に最近の物は随所にコミカルな要素が入っている物が多いです。
先生の作品の中で『プリズンホテル』がそれです。まあ、実際に演劇にもなったらしいですが。
「笑いあり、涙ありなんてベタだね」と言う方もおられるかもしれませんが、娯楽の究極の到達点の一つだと
私は思います。それはやろうとして簡単にやれる事ではないです。少なくとも私にそこまでの才能はありませ
ん。人を笑わせて泣かせることのできる、なんて素晴らしいことではないですか。浅田先生最高です。

2003/12/20



とりあえず、今回は私の中で双璧の両先生でした。今後のとりあげる予定として、

■司馬 遼太郎先生 ■塩野 七生先生 ■村上 春樹先生 ■ヘルマンヘッセ(車輪の下作者)先生

上記先生以外で追加などするかもしれません。
また、これはお勧め、等がありましたら是非掲示板などでお知らせ下さい。








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